中林 香が贈る女性のための心と体と車のブログ

元女性カーレーサー中林かおるが、男性社会でキャリアを積みながら身をもって学んだのは 『男と女は肉体的にも心理的にも全く違う生き物』 ということ! 女性が無理やり男性と同じ枠組みで生ききようとすれば、ココロやカラダに大きな負担を与えることになりかねません。
クルマの運転はもちろん、心の問題や体の不調、ストレスなども、女性であることを大切にしたアプローチで、もっと減らせます。男社会で生きてきたからこそ身に付いた、女性がもっと楽になる、ココロとカラダに優しい生活のための知恵やテクニックをご紹介していきます。

中林 香

わたしの本棚(2)

今回ご紹介するのは、わたしが現在関心を持っている「トランスパーソナル心理学」を
理解する上で代表的な著作の1つと言われている作品です。


無境界 
オススメ度 ★★★★★

このトランスパーソナル心理学という分野は日本ではまだあまり馴染みがなく、
臨床的には一定の効果が確認されているものの、
宗教や神秘主義ではないかという批判もあるそうです。

今年、大学の心理学科に入学してあらためて感じたのですが、
心理学という学問はあくまで「科学」であり、何度でも再現が可能かどうか、
他者による再実験・反論・修正が可能でオープンな仮説であるかどうかが重要になっています。

そういった意味で、従来の心理学や精神医学は、「人間の意識」という問題に
もっとも密接に関わる学問領域にもかかわらず、
「科学的学問」としての方法論上の問題と関係して、
この「人間の意識」に直接アプローチすることを避けてきたとも言われています。

トランスパーソナル心理学のアプローチは、これらの「科学的学問」の問題にも挑戦し、
あくまでも科学として「人間の意識」という問題に取り組んでいこうとする、
新たな心理学の一分野であるということです。

研究の視野は、身体技法や諸種の東洋的意識鍛錬実践を含めた
新たな心理療法に関する臨床的・理論的研究、人間の変容と治癒に関する研究、
心理学諸派の理論や実践との比較・統合的研究(とくに人間性心理学およびユング心理学との対話)、
心理学および心理療法と宗教(とくに仏教)との関係に関する研究、
創造性や芸術の心理療法的意義に関する研究、
臨死状態やターミナルケアなどに関する研究の領域にも広がりをもっています。
(日本トランスパーソナル心理学会・設立趣旨より)

この、西洋的思想と東洋的思想の融合という考え方が、
わたしの「世界の捉え方」にもっとも近いような気がしていて、
最近ではトランスパーソナル関連の書籍を読むことが多くなってきています。

著者のケン・ウィルバー氏は20世紀有数の哲学者と言われ、
トランスパーソナル理論の中心的論客であり、西洋心理学と東洋哲学を融合させ、
心や魂のあり方に対する深い洞察をベースにした思想を展開しています。
彼の著作のもっとも素晴らしいところは、どの本も非常にスケールが大きく、
難解な理論であるにもかかわらず、その根底には「人間」に対する
彼の深い愛情が感じられるということです。
わたしが今1番お会いしてお話してみたい方の1人です。

今回は、ケン・ウィルバー氏の著作の中で、
唯一の一般向けのセラピーを中心にした実践書ということで、
『無境界』という作品をわたしの本棚に入れたいと思います。


「わたしは誰か?」。おそらくこの質問は文明の曙から人間を苦しめてきたものであろう。
そして今日も最大の難問の一つとしてとどまっている。
この質問に対して、これまで、聖から俗、複雑なものから単純なもの、
科学的なものからロマンティックなもの、政治的なものから個人的なものにいたる、
あらゆる範囲の答えが出されてきた。
だが、ここではこの質問に対するこれらの膨大な答えを調べるかわりに、
「わたしは誰か?真の自己とは何か?わたしの根源的アイデンティティは何か?」
という質問に答えるときに決まって起こる基本的プロセスを見てみよう。(中略)
だが、アイデンティティを確立する手順の根底には、
さらに基本的な一つのプロセスが潜んでいる。
きわめて単純なことが「あなたは誰か?」という質問に答えるときに起こっているのだ。
自分「自身」を描写したり説明したり、あるいは内側で感じているときに、
あなたが知っているかどうかにかかわらず、
実際には頭で自分の体験の全領域を横切る線や境界を引いているのである。
その境界の内側にあるものはすべて、「自分」と感じたり、呼んだりしているものである。(『無境界』より)
 

                     wilber_sinkanokujzou.jpg
                   ケン・ウィルバー氏 なかなか二枚目ですね♡


                          


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